gorillarigo’s diary

Twitterの140字以内で表せない話をつらつらと書き綴ります。

小噺 トイレの中で静かに激怒する男

【小噺 トイレの中で静かに激怒する男】

 この話は、なんというか注意喚起の話である。トイレに関連する話ではあるが、決して下品な話ではないし、非常に下らないが、該当する方にとってはその後の人生に於いてとても大事な話である。心当たりがある方は本当に直してくれ。きっと貴方を永遠に許してくれる者は世の中には誰も居ない。

 私はサラリーマンである。身バレを防ぐためにサービス業とでも言っておこう。ただこの話が弊職場に限っての話であるとしたなら身バレしないとも限らないが、私はいっそその方がマシなのではないかと思うほどである。

 弊職場にはトイレットペーパーホルダーが空になったにも関わらず、(しかも便座に座っている場所から手が届く距離に新品のロールが有るにも関わらず、さらには2ロール入れられるホルダーにも関わらず)補充しない者がいる。それも何度か。「私が何度か確認している」ということは、少なくとも来客が偶然そうしたのではない。職員がそれをやっている。「芯は残っている」ということは泥棒の仕業ではない。間違いなく、弊職場の職員が面倒だから変えてないのだ。私はストレスを感じやすい体質なので、この状況が信じられはしないし、ちょっと腹を立てながら、2つのロールをそこで変え、その後使用し、退出するわけだ。衛生面的にもあまりやりたくはないがやむをえない。

 しかし、これについては私はそこまで怒っていない。あくまで私がストレスを感じやすいだけなのだ。犯人さえ分かれば決して許しはしないが。

 話は変わるが(正確には変わっていないが)、弊職場のトイレで以前から不可解に思っていたことがあった。先程私は手の届く所に新品のロールが有ると言ったが、これについての話だ。この新品の中に稀に、新品でないロールが混ざっている。

 今思えば、私の察しが良ければ今日ここまで激怒することは無かったのではなかろうか。このロールの出処は?ホルダーのトイレットペーパーではなく、あえて新品の方から使っている者が居る?この件については正直、私の想像力あるいは常識の範疇からでは、図り得なかったからこそ今まで気づかなかったのだろう。

 真相を知ったのはまさしく今日だ。さて、私は今日もトイレを利用していた。用を済ませ、あることに気付く。ホルダーにトイレットペーパーが入っていない。またか、と私は新品のロールに手を伸ばした。

 

 使用途中のロールがそこにあり、切り口がこちらを向いている。

 つまり、つまりだ。私が利用する前に一体何名の職員がそのトイレを利用したかは知らないが。ホルダーを補充しないどころか、その何名かはそのロールから使用しているわけだ!あろうことか!サービス業の職員が!!恥ずかしげもなく!!さも当たり前のように!!!ということは来客にも同じことをさせるつもりってことだよなぁ!!!

 

 私は怒りのままこの文章を書いている。このトイレを利用する弊職員は少なくとも50名は居る。犯人を捜しても仕方がないし、こんな全くもってしょうもない話をわざわざ職場でしたくもない。しかし、どうか覚えておいてほしい。これを恥ずかしげもなくやるというのは、職場だけに留まらず、家庭においても決して許されるものではない。似たようなことをしたことがある者は考えを改めなおしてほしい。その行動は貴方の人間性というブランドを想像し得ないほど貶める。以上である。