gorillarigo’s diary

Twitterの140字以内で表せない話をつらつらと書き綴ります。

小噺 積み木のゲーム

【小噺 積み木のゲーム】

 四喜小学校に通うA~D君は積み木が大好き。4人はよく積木で遊んでいます。

ある日先生が、4人に積み木を使ったゲームを紹介します。細かい部分が多く、少々難しいゲームなのでかいつまんで説明すると、

・先生が最初におもちゃ箱から積み木を取り出して4人に渡します。積み木の色や形、使いやすさはランダムで、一人につき複数個渡しますが、配られる個数は皆同じ。

・完全にランダムに配られるため、最初に持っている積み木で思い通りのものを作るのは困難です。そこで、先生がランダムにおもちゃ箱から一個積み木を渡し、代わりに持っている積み木から一個捨てることができます。順番に一人一個ずつ繰り返します。

・出来上がった作品に対して、先生が評価をします。最低でも1点、1点から4点は取りやすいですが、最大は32点、ただしこれは至難の業です。

・この評価は基本的に、一番最初に出来上がった子だけしてもらえます。この際、他の子がいかに美しく、いかに優れた物を作っていようと、未完成品は壊してしまいます。

・配られた積み木は全てを使い切らなければなりません。途中で減らしたり増やしたりしてはいけません。あくまで一個ずつ交換していきます。

・ゲームは全部で8回、最後に得点数が最も高い子がおやつを貰えます。

 こういったルールで、4人は積み木のゲームを始めました。

 

 4人はこのゲームをしながら、お互いの完成した作品を褒めあったりしました。しかし4人には気になることがありました。ルールにもあることですが、他の誰かが完成するまでに作っていた積み木の作品を、誰かが完成させたと同時に先生が未完成の作品を壊してしまうのです。このルールの理由はよく分かりませんが、ある時、A君は閃きました。他の子が完成させる一歩手前で完成させれば、ギリギリまで良いものを作ることができる、つまりお得に点数を貰えるということです。さらに閃きはもう一つ。

 7回目のゲームの時、C君は最初に積み木を配られて、とても笑顔になりました。なぜならC君に配られた積み木はとても煌びやかで豪華で、完成させたなら間違いなく良い評価がつく、つまりたくさんの点数が貰えるものだったからです。C君はワクワクしながら積み木を積み始めました。

 しかし、ここでA君が閃いたもう一つのこととは、要するに、良いものを作ろうとする子が他にいるなら、1点の出来の悪い物でもいいから、完成させてしまった方が良い、ということです。A君は早速、使いやすい積み木ばかりを集め、誰よりも早く積み木を完成させました。評価は1点、予想通りになりました。

 さてこの時、C君の積み木はまだ完成しておらず、当然C君の途中まで作った作品は先生が壊してしまいました。C君はたまらず泣き出してしまいました。

 結局8回目もA君が完成させ、A君はおやつを貰いました。しかしその後、4人はこの積み木のゲームをすることは二度とありませんでした。 -おしまい-

 

 

 

 

 何が言いたいのかって?麻雀は性格が悪い奴が勝つよねって話。